こんにちは、カルです。
夏休みの旅行で北海道に訪れていたときの話です。札幌を観光し、新千歳空港を21:15発羽田行きJAL528便を利用し、羽田空港へ向かう予定でした…
悪夢の14時間
札幌市内から新千歳空港へ
札幌駅から新千歳空港へは、JR北海道が快速エアポートを運行しており、40分ほどで結んでいます。夏休みということもあり、多くの乗客が…
みんな、飛行機で帰るんだな〜。と思っていました。
新千歳空港には離陸3時間前に到着。海鮮丼を食べたり、飛行機の撮影をしたりと新千歳空港を満喫していました。
ちなみに、このときの新千歳空港の天候は曇りでした。
遅延、遅延、また遅延
搭乗予定の飛行機離陸1時間半前ほど頃、新千歳空港に小雨が降り始めました。そして、空港おなじみのアナウンスがなり「〇〇航空〇〇便は、使用機材到着遅れのため、◯時〇〇分に出発時間を変更します」「〇〇航空〇〇便は、羽田空港悪天候のため、〇〇空港に行き先変更する場合があります」
などのアナウンスが休みなく、鳴り始めました。
僕の搭乗予定の飛行機は特になんのアナウンスもなかったのですが、気になって雨雲レーダーを確認してみると…
確かに、東京上空にヤバそうな雨雲が。このあたりで少し少し不安になり始めました。
JAL528便は、羽田から新千歳に飛んできた飛行機が、折り返しで使用されていたのですが、フライトレーダーで確認すると、その飛行機が全然羽田空港を離陸しません。結局30分近く遅延して離陸。この時点で遅延は確定しています。まだ、放送はないですが。
そんなこんなで余裕を持って1時間前に保安検査場を通過し、ベンチで待機していました。すると、「日本航空528便は、使用機材遅延のため…。新しい出発時間は、〇〇時〇〇分です。」という放送が、ですよね。結局この放送を3、4回耳にし、最終的に定刻21時15分ですが、22時ちょうどに変更。搭乗口も変更になりました。
しかし、引き返す恐れがあることや他の空港へ変更する恐れがあるといった放送はありませんでした。
立替費用精算用紙が配布
飛行機の搭乗案内15分前ほど、「国内線JAL立替費用精算のご案内」という用紙が配布されました。というのも、定刻22時55分に羽田空港へ到着する、JAL528便は遅延すると、羽田空港からの移動手段を失う場合があるからです。
モノレール(羽田空港第1ターミナル駅)00時04分発浜松町行き、京急00時10分が終電です。
お支払い対象は、
- 当日中に目的地に到着できない場合の宿泊費
- 公共交通機関運行終了後における最終目的地までの地上交通費
- 代替交通機関の運賃が航空運賃を上回った場合の差額
- 特典航空券、団体旅行、JAL国際線航空券ご利用の場合における代替公共交通機関の運賃
と記載されていました。上限額は5000円で、webで申し込むか、配布された用紙を記入し、同じく配布された封筒に入れて送るかです。30日以内に手続きしてください。
僕は、浜松町のホテルに宿泊予定だったので大丈夫と思いつつ、一応、もらっときました。まぁ、結局この用紙はいらないんですけど…。
飛行機搭乗、さよなら北海道
そんなこんなで飛行機に搭乗。搭乗した飛行機は、A350-900(JA15XJ)、分かる人にはわかりますがOne World塗装機です。
旅客数国内一位の「羽田ー新千歳」なので大きな機体です。
エコノミークラスは、3-3-3の座席配置で各座席にモニターがついています。初めてのA350でワクワクしていました。USBとコンセントの2つがついており、夜遅いのでスマホの充電です。
意外と、何事もなかったかのように離陸、いつも通り飲み物が配られ、順調に飛行していました。スカイタイム美味しいですよね。
まさかの引き返し
モニターでフライトマップを見ていたときです。あれ、飛行機が反対方向に進んでいる。バクかな…っと思っていると数分後、「客室責任者?の〇〇です。当機は羽田空港が雷雨の影響で、地上業務が停止し、離陸できないため、新千歳空港に引き返します。」という放送が機内に…。岩手県上空を飛んでいるときでした。
「え〜」といった声や苦笑いが機内に響きました。僕は一人なので、心のなかで「終わった」とだけ思いました。明日の予定がすべて狂いますからね。北海道に一人で乗り残された高校生になるだけです。
とにかく、スマホとモバイルバッテリーの充電を急ぎました。家族への連絡を済ませ、これからどうするかは、空港で考えることにしました。
ちなみに、機内では、地上スタッフが対応しているという放送だけで、具体的な対応についての説明はありませんでした。
飛行機着陸、ただいま北海道
しばらく来ないだろうと、思っていた北海道、まさかの1時間後にまた帰ってくるなんて。新千歳空港に降っていた雨も強くなっていました。ちょうど0時あたりに新千歳空港に着陸しました。
飛行機内で、JRの運行は終了していること、新千歳空港は夜間開放することが伝えられました。
新千歳空港を歩き、預け荷物を受け取る場所で、地上スタッフさんから、「国内線JAL立替費用精算のご案内」が配られました。2時間前にももらいましたが、そちらの用紙は無効になるそうです。変わった点は、上限額が15000円になりました。
地上スタッフさんには、質問のある乗客で溢れていましたが、僕は特に聞くこともなかったので、空港内のソファーに座り、ここで夜を明かすことにしました。
これからどうするか
眠かったのですが、これからどうするかを考えなければいけません。
このときの、新千歳空港の写真です。もちろん、僕の乗っていた飛行機以外にも同じ時間帯に離陸した飛行機は引き返しているので、多くの人でした。列になっているのは、災害用のマットを配っていたからです。すごい量備蓄してるんですね。
当初の予定では、羽田空港に無事着陸し、東京で一泊、電車で大阪まで移動する予定でした。
しかし、JALとANAともに、明日(日をまたいでいるので今日ですが)の新千歳ー羽田の飛行機はほとんどが満席という感じでした。
この時点で、航空券の払い戻し、振替手続きはスマホからできませんでした。いつできるようになったのかわかりませんが、目が覚めた早朝5時にはできるようになっていました。
救世主、スカイメイト
僕は、とにかく地元愛媛の近くまで帰ることを目標に、スカイメイトでJAL3910便、7時40分発大阪伊丹行きの航空券を予約しました。
大阪まで行けたら、あとはどうとでもなるので。
スカイメイトは、12歳以上25歳以下の人限定の当日予約サービスです。普通の運賃より、格安で飛行機に乗ることができます、当日の予約限定です。
※利用には事前登録が必要です。
スカイメイトを利用しなかった場合、4、5万円かかりますからね…。
ANAでは、スマートU25という名前です。
朝を迎えた、新千歳空港
まったく寝れませんでしたが、朝を迎えました。
新千歳空港駅のみどりの窓口の営業時間開始と同時に、今日使う予定だった乗車券、特急券を払い戻しました。当日の払い戻しなので、かなり手数料がかかります。
それと、7時開店のローソンで、朝ご飯を購入しました。
ボロボロの体で、大阪に
何時間、新千歳空港にいたんだろう。そう考えながら大阪に向かいます。
JALのカウンターには、長蛇の列ができていました。朝の5時に空港内を歩き回っていたとき、椅子を持ってきて、カウンターが開くのを待つために並んでいた人もいました。
なんの問題もなく定時に新千歳空港を離陸。雨は降っていませんでしたが、曇り空。
佐渡島です。
1時間50分のフライトで大阪国際空港(伊丹空港)に着陸しました。大阪の安心感~。
朝の時点で、羽田行きの飛行機は全便満席で、臨時便の運行もなかったので、帰れなかった人もいるんじゃないかな、と僕は思いました。
お金、どうなったの?
配布された、立替費用の用紙に従い、上限15000円の保障が受けられます。僕は支払対象にある、「代替交通機関の運賃が航空運賃を上回った場合の差額」に当てはまるので、JAL528便(羽田)の運賃とJAL3910便(伊丹)の運賃の差額分を申請しました。
しかし、ここで僕の確認不足でJAL528便の航空券を払い戻してしまったのです。というのも、立替費用の用紙には、「航空券を払い戻しされた場合、お支払いいたしかねます」と記載があったからです。
そのことについて、LINEで利用できるJAL国内線サポートに問い合わせをしました。1時間ほどで返信をいただき、利用した便、予約番号、支払金額などを伝えたところ、JAL528便(羽田)の運賃、JAL528便(羽田)の運賃とJAL3910便(伊丹)の運賃の差額分の払い戻しがされることになりました。どちらとも2週間以内に振り込まれました。
あくまで、一例として参考にしてください。
まとめ
今回は、悪天候で飛行機が引き返し、新千歳空港で一夜を明かした話をしました。正直、夏休みの旅行の予定が少し狂いましたが、一ヶ月ほどたった今では、ある意味いい経験ができたかなと思っています。
後日ニュースで確認すると、全日空では午前0時の時点で31便が欠航、およそ8000人の乗客に影響が出たとのことです。(羽田空港)
今回、この記事を書こうと思ったきっかけとして、お盆時期を襲った台風7号、つい最近日本に接近した台風10号の被害があります。
台風7号では、ANAでは8月16日に羽田空港・成田空港を発着する国内線281便、国際線12便の欠航、JALでも国内線191便、国際線28便の欠航となりました。
台風10号では、東海道新幹線が計画運休を行い、羽田ーセントレアで臨時の飛行機が運行されるなど交通に多くの影響が出ました。
大雨や暴風などの、自然災害で飛行機や鉄道に欠航、運休が生じてしまうのは仕方がないことです。僕の乗っていた飛行機は引き返しましたが、そこには、乗客の安全を一番に考えてくださるパイロット、乗務員の方、夜遅く、悪天候の中、空港で働く、空港スタッフの方、飛行機に限らず、様々な方が公共交通機関の運行に携わっています。
この夏は様々な地域で、自然災害により交通機関の乱れが生じましたが、そんな厳しい状況下の中、最大限の努力をしてくださった方々に深く感謝申し上げます。
以上、田舎のとある高校生の独り言でした。
僕はこのような旅行記や旅に役立つ情報を発信していくので読者になっていただけると幸いです。インスタグラムのフォローもよろしくお願いします。